イタリア@ベネツィア編

帰国しました。

ローマのライヴはとても素敵でした。
スタッフの方々、Rivombrosaの皆様、感謝しています。

往路、復路それぞれ、上海と北京だったのだけれど、
あの国はスゴいね。まったく。
行きはともかく、帰りは酷い目にあった。ローマ―北京のフライトが到着したときには、北京―東京便の出発時刻を大幅に過ぎていた。空港の方々にその旨を伝えると、「あぁそうなの、じゃあのひとに聞いてみて。」と、2時間ほど空港内をたらいまわしにされ、何故か四度も荷物検査&出国手続きをさせられ、極めつけに三回パスポートに「出国」の刻印を押された。そして、英語が通じないの。ほんとに。
会話の成就もなし得ないまま、たらいまわしにされた挙句、最後にパスされた女子高生みたいな添乗員は、「アタシ、よくわかんないのよね、そういうの(笑)」とガムをかちかち咀嚼させながら、3時間後の便を再発行してくれた。他国に遺恨だけは残さないと怒りを鎮め、北京上空からの眺望を血走った目に焼き付けた。成田につき、疲労困憊の身体で、お土産のシチリア産の塩をひきずりながら都内までのアクセスを確認すると、交通機関は既にすべて運行が終了した後だった。
誕生日の日に成田空港のベンチで一夜を明かす。
ハッピーな紀行日記の序文が、世界的信認を失いつつある帝国への非難になってしまった。
恨みがましく、成田の写真を載せちゃいます。
f:id:symmri:20090811174255j:image


さて、イタリアでは、ミラノ、ベネツィアフィレンツェ、ローマに滞在したのだけれど、4年前とはずいぶん風景が変わった。(イタリアという国はそう簡単に変わったりしない。変わらないことで、世界的観光名所の地位を獲得している国だ。もちろん変わったのは僕自身である。)でも、それらの街の魅力を語るだけ時間がないので、今回はベネツィア
ベネツィアは素敵です。

ベネツィアビエンナーレや、カーニバルは有名だけれど、なんといってもベネツィアは路地が良い!やっぱり、その土地の良さは歩かなくちゃわかんないんだよね。もちろん車は一切ないし、人家の玄関から扉を開ければ運河である。スーパーマーケットの駐車場に乗り入れる日曜日の家族連れと同様に、大型マーケットの端っこに船を着けて、買い物袋を積みいれる母子と、ハンドルを握るように舵を握ってゴンドラを出す父親。生活に船が溶け込んでいる。旧市街の路地を歩くと、カフェがあり、橋があって、洗濯物を干した人家が、絵葉書のように目に留まる。サンマルコ広場は、ややツーリスティックに過ぎるけれど、夜は薄い靄で包まれ、ルネサンスのゴシック建築が闇夜に浮かび上がる風景は、比類を見ない。
ベネツィアに行く機会があれば、昼夜問わず歩きまくってください。船乗って観光しても、全然おもしろくないです。
f:id:symmri:20090811173214j:image
f:id:symmri:20090811173216j:image

一日目は、歩きつかれてベンチで寝ていたら、いつのまにか水の都も深更に至り、めんどくさいのでそのまま野宿。朝日を浴びて目を擦っていると、観光客に「何故かベネツィアでホームレスやってるアジア人」として写真を撮られる。愛でるべき酔っ払いジプシーと目が合う。
古いカフェでカフェラッテとブリオッシュを注文し、おばちゃん三人の井戸端会議に参加する。二日目も、ただひたすら歩き続け、チーズと生ハムとパン、果物を購入し、夜行列車でアレッツォ経由、フィレンツェに向う。
つづく。次回はフィレンツェ編を(たぶん)書きます。
下の写真は、フィレンツェミケランジェロ広場で、昼間からパジャマでビールを飲んでるオレ。
f:id:symmri:20090811173213j:image